イワイタカアキの月刊コラム Why NOT やるしかない

  • ケイダン!
  • Vol.2
  • イワイタカアキ×高瀬泰一選手

高瀬 泰一 選手
1989年生まれ。倉敷高校(岡山)卒業後、駒澤大学入学。
大学3年生から、箱根駅伝に出場する。
2011年箱根駅伝8区8位
2011年全日本大学駅伝7区区間賞
2012年箱根駅伝8区4位
2012年春から実業団 JFEスチールに入社。


イワイ(以下、岩): 最初は高校生のときに、今をときめく日ハムの監督の栗山英樹さんのラジオの番組に僕がゲスト出演していたのを聴いてはるばる岡山県から小田原まで来院してくれたんだよね?
高瀬(以下、高): はい。母がラジオを聴いていたら、たまたま岩井先生が出られていて、最初は「こういう人がいるんだ」と何気なく聴いていたそうなのですが、次の日もまた、同じラジオの再放送を聴いたので、これはひょっとして何か(縁が)あるのかな、と思ったそうです。たまたまそのときに僕が脚を故障しており、岡山県中の病院で診てもらっても良くならなかったので、岩井先生に診てもらいたいということで、来院しました。
岩: 一番はじめに来た時は歩くだけでも痛そうだったよね。
高: はい、そうですね。
岩: 治療を3日間やって、その3日間で痛みをとったんだよね。
高: はい。
岩: ずっと治らない期間が8ヶ月くらいあったそうだけど、もうこの先走れないんじゃないかっていう
焦りとか、来院しても本当に治るのかっていう不安はなかった?
高: ここで治らなかったら、ずっと治らないだろうと思っていたので。
最後の頼みの綱って言う感じでした。
岩: 今までずっと治らなかったのが、3日間の治療で治って、その後20キロくらい坂道を走れた時は
どんな気持ちだった?
高: 他の病院では治療して痛みはとれても、変な違和感が残って、すぐに同じ痛みが再発していたのですが、岩井先生の治療をうけた時はその違和感が全く無く、詰まりというのもありませんでした。あの時はとても嬉しかったです。
岩: 駒沢大学1、2年生のときに大腿骨頸部疲労骨折して、そこから復活するまでも長かったと思うけど、そのあたりはどうだった?
高: あの頃は全部、人のせいにしてましたね。危機感を持っていなかったんです。
怪我をしても、「あぁまた怪我したな」っていう。治ってからも、怪我をした時はした時だなっていう気持ちだったので、考え方が甘かったです。
それでまた、2年生の終わりに大腿骨骨折をしたときには、辞めようかな、とまで考えました。
そういう思いになったのは、陸上生活を送ってきて初めてでした。どうしようかな、って。抜け殻状態でしたね。
でも、そのときに友達がある本を勧めてくれたんです。その本を読んだら、考えがどんどん変わっていって。
そこからですかね、「もう怪我しちゃいけないな。次に(怪我)したらもうないな」っていう危機感をもって、やり始めたのは。
岩: その本には、どういうことが書いてあったの?
高: 人生で起こることには全てに意味がある、ということが書かれていました。良いことであれ、悪いことであれ、自分にとってそのときに必要なことが起こる、と。それを乗り越えれば、また成長できるということが書いてありました。それを読んで物事に対する見方が変わっていきました。あとはイチロー選手の言葉ですね。イチロー選手の本やドキュメンタリー番組を何回も観ていましたね。
岩: 駒澤に入った時は同学年の駅伝部の選手の中で何番目くらいだったの?
高: 12人中8番目くらいでした。
岩: そこから最終的に3年、4年で駅伝を走る同学年の子は2人しか選ばれなかったよね。
まさか3年から箱根駅伝に出れるとは思わなかった?
高: 僕は以前まで、すぐに結果を求める性格だったんです。
でもそれは焦りになってしまうので、3年生で怪我から復帰してからは
「この一年間は身体づくりに徹しよう、とにかく練習メニューをしっかりこなそう」と。
4年生の最後に駅伝に出たら、それでまた道が開ける、というように考えを変えました。
そうして目の前の小さな目標を、一つずつクリアしていくようにしました。
そうしたら3年生で駅伝に出れるようになりました。今年は練習メニューも余裕を持ってこなせるようになりましたし、去年の自分とは明らかにレベルが変わったな、と思えるようになりました。
岩: 怪我との向き合い方を教えてください。
高: 怪我に対して一番気をつけていることは、毎日自分が決めているルーティーンワークをやるということです。朝、起きたらシャワーで身体を温めて、ストレッチ、朝練習、終わったら基本動作、アイシングをして、また午後練習に臨む、という一日の流れですね。
岩: プロのスポーツ選手の中でも、毎日同じようなことをするという選手がいるんだけれども、それによってどんなことが変わるの?
高: 例えば調子が悪い時もなぜ悪いのか、原因が突き止められるようになるんです。 何か怠ると悪くなったりするので「ひょっとしてあれをしなかったから悪くなったのかな」ということが分かりやすいです。また逆に「これをしなかったら調子が良かった」ということもあるので、「このメニューはいらないかな」と、いうこともわかります。毎日することによって身体が自然にそのリズムを覚えていくので、今では生活の一部になってますね。
岩: 目標に対してはどういう向き合い方をしてるの?
高: 僕の最大の目標というのは、本当に到達するのか、というくらい大きいものなんですが、今はそれに近づくために、一歩ずつクリアしていけば、最後には最大の目標もクリアできるのではないかと思い、一生懸命頑張っています。
岩: 最大の目標とは?

高: 陸上選手の頂点になることです。
岩: これから実業団に入るわけだけれども、近い目標はどのようなことなの?
高: 今後はJFEスチールという実業団に入るのですが、そこは中国地方の中で2番目に強いところで、
速い選手がたくさんいます。そこでしっかり走り込んで、その選手たちについていければ、
世界でも戦っていけるのではないかと考えています。僕は今年、来年の2年間は土台作りだと
思っているんです。
自分自身いろんなことを学んで土台をしっかり作って、24、5歳のときに
飛躍できるようにしたいです。自分が一番頂点にあがっていける年齢は30歳くらいだと思ているので、 24、5歳はスタートという感じですかね、そこから世界に向けての。
岩: 今いくつだっけ?
高: 僕は今22歳です。
岩: じゃあ8年後に陸上選手の頂点を目指すのかな?
高: そうですね、8年後。ただその前にたくさん大会を経験できればと思っています。
経験する分には損は無いので。
岩: 8年後のオリンピックで、共にチームを組めたらいいね。
高: はい。その時は是非お願いします!

経験豊富な岩井グループ